干拓地のポンプ場

 堤防われた干拓地全面積は約13.6平方キロメートルである。ここに、10年の3日連続雨量(1日あたり最大170ミリメートル)の計画基準雨量ると、まず支線排水路に集められて、幹線排水路に流れこむ。一方、幹線排水路終点にある3ヶ所のポンプで幹線排水路の水がくみ出される。普通一般の川では勾配があって、流れる水量に比例して水位も上がる、ところが、まっに近い干拓地の幹線排水路ではほとんど勾配がなく、水の流れ方は大変複雑である。
 河北潟の干拓事業では、雨がって出てくる水の量に対し、排水路の大きさ、ポンプくみあげ能力によって、水位がどのように変化するかを知るために、大型電子計算機がフルに活用された。その結果で排水路の大きさや、ポンプの能力が決められているのである。
 3ヶ所のポンプ場の能力は、表のとおりで、それぞれに、2台以上のポンプがあり、モーターで動くものと、ディーゼルエンジンで動くものがある。家庭で使われる井戸水のポンプなどとちがって、このような大型ポンプでは、くみ上げ量の調節がむずかしい。つまり能力10のポンプで1や2の水、14も15もの水はくめない。したがって、ポンプの運転台数調節する方法がとられる。また、しょっちゅう動くポンプと洪水のときだけ動かすポンプがあり、たまにしか動かないポンプはディーゼルエンジンを使う、この方が経済的だからである。

 


内灘ポンプ場


津幡ポンプ場


金沢ポンプ場

前のページへ  目次へ  次のページへ