調べてみよう 水 水質検査をしてみよう! |
3.パックテストをしてみよう パックテストの種類とポイント
パックテストの購入先→ 合同出版へ パックテストのやりかたを動画で見る→ COD NO2 NO3
@pHをはかる (ピーエイチまたはペーハー)
pHは「水素イオン濃度」といって、水の酸性・中性・アルカリ性を示す数値です。
pH7が中性、それより数字が大きくなるとアルカリ性、数字が小さくなると酸性になります。
川や湖が極端に酸性になると、水は大変すきとおってきれいになりますが、一匹の魚も虫もいない死の水になります。
川や湖が強いアルカリ性を示す場合は、近くに強アルカリの廃液を出す工場とか鉱山、温泉などの影響が考えられます。
pHパックテストをするときの注意点 |
●採水したらあまり時間をおかずにはかること ・水の中にとけこんでいる二酸化炭素の量によってpHの値は変化します。水を持ち運んでいると値が変化してしまいます。 |
●目や手、服などに薬品がついたときはすぐよくあらうこと |
●水質基準では、6.5以上8.5以下 とされています。 |
ACODをはかる (シーオーディー)
水のよごれを知る上でとても重要なめやすとして、水の中の有機物の量が上げられます。
有機物には、例えばプランクトンや台所からの排水、家畜のし尿(ウンチやおしっこ)などがあります。
この有機物の量を表す数値が、BODとCODです。
●BODとは・・・ 生物化学的酸素消費量
水の中のよごれの成分は、水の中の酸素を吸って生きているバクテリアによって分解され、きれいになっていきます。
BODとは、バクテリアがよごれを食べる活動のために使った水の中の酸素の量です。
よごれが多いとたくさん酸素が使われます。 BODは流れる水の測定に用いられます。
水を20℃に保ち、5日間かけて使われた酸素の量をはかって調べるので、すぐには結果が出ません。
●CODとは・・・ 化学的酸素消費量
BODのようにバクテリアによごれを食べさせて調べるのではなく、薬品で化学的に水の中のよごれ(有機物)の量をはかるのがCODです。薬品を使うのですぐ結果を知ることができます。CODは海域・湖沼水域でも用いられます。
CODパックテストをするときの注意点 やり方を動画で見る |
●開封後はなるべくはやく使うこと ・光や湿気の影響をうけてしまいます。有効期限は1年間です。 |
●目や手、服などに薬品がついたときはすぐよくあらうこと ・強いアルカリの薬品が入っているので、体や衣服についたときはすぐ洗いましょう。 特に目に入ると危険です。 |
●どろなどがまざらないようにすること ・どろが入ると測定の値がくるってきます。 |
●水温によって測定の時間が変わります。 ・水温20℃のときは5分、 水温10℃のときは6分、 水温が30℃のときは4分 |
B水の中のチッ素をはかる
●水の中のチッ素のかたち
チッ素は「チッ素・リン酸・カリ」と言われるように、植物の三大栄養素の一つ。
水の中にチッ素分が多くなりすぎると、「富栄養化」といわれる状態になり、植物プランクトンの異常発生をひきおこします。生物の死骸や人間や家畜のなどのし尿や排水、農薬や肥料などにふくまれるチッ素が水の中に入ることでチッ素分が増えていきます。
水の中に入ったチッ素分は、水の中の細菌によって分解され、アンモニアになり、さらにアンモニアが亜硝酸性チッ素になったり、硝酸性チッ素になったりします。
C亜硝酸性チッ素をはかる (あしょうさんせいちっそ) 水の中のチッ素のかたち参照
●亜硝酸は魚の天敵
水の中のアンモニアが変化したり、硝酸性チッ素が変化したりすると、亜硝酸になります。
亜硝酸は、有機物の多いよごれた水にふくまれます。
亜硝酸が硝酸に変わるときに、水の中の酸素を大量に使われてしまうので、水は酸欠状態になり、魚は窒息死してしまいます。
また亜硝酸自体が毒性を持っているので、水中の生き物に影響をあたえてしまいます。
亜硝酸性チッ素と水のよごれのめやす |
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0 | きれいな水 |
0.0018〜0.03ppm | 河川の上流の水 |
0.006〜0.03ppm | 少し汚染がある |
0.03〜0.06ppm | 汚染がある |
0.06〜0.15ppm | 汚染が多い |
0.09ppm | 河川の下流の水 |
Dアンモニア性チッ素をはかる 水の中のチッ素のかたち参照
●家庭排水のよごれがすぐにわかる
アンモニア性チッ素は、し尿や家庭排水のよごれをみるのに適しています。
アンモニア性チッ素と水のよごれのめやす |
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0.05ppm | 河川の上流の水、わき水 |
0.1〜0.4ppm | 雨水 |
0.5〜5ppm | 河川の下流の水 |
5ppm以上 | 下水、汚水 |
E硝酸性チッ素をはかる (しょうさんせいちっそ) 水の中のチッ素のかたち参照
●酸素の多い水にある硝酸
硝酸性チッ素は、酸素の多い水の中に安定して存在します。
硝酸性チッ素と水のよごれのめやす |
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0.2〜0.4ppm | 雨水 |
0.2〜1.0ppm | 河川の上流の水 |
2.0〜6ppm | 河川の下流の水(地下水、わき水) |
Fリン酸性リンをはかる (りんさんせいりん)
●水の中でリン酸性リンになるもの
リンはチッ素と同様、水を富栄養化する植物の栄養素の一つです。
リンは、自然界では動物や植物の死骸が分解してできるもの。人工的なものではリンがふくまれている合成洗剤やボディーシャンプーなど、台所などの生活排水、化学肥料や農薬によるもの、人間や家畜のし尿などがあります。
リン酸性リンと水のよごれのめやす |
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0.05ppm以下 | 雨水 |
0.05〜0.1ppm | 河川の上流の水 |
0.1〜1.0ppm | 河川の下流の水 |
パックテストが終わったら
燃えるゴミに出してください。どこにでも捨てないこと。