新生の大地で

 人口40万の金沢の、この金沢の中心から車で30分も走れば干拓地く。 下の表は、金沢市民が口にする野菜実態で、ずいぶん色々産地から運ばれてくる。そして、これらの数字は、生産技術流通機構しいいにち残った結果している。
消費地を中心にした下の表を裏返して、生産地を中心にみれば、干拓地市場は金沢だけではなく、日本全国にひろがる。が、そのためには生産技術を高め、複雑多岐にわたる流通戦争たねばならない。また、米とって価格補償されない野菜作りには、企業戦略かせない。
 プロ野球が半年のを戦いぬくため、キャンプをって足腰をきたえるように、干拓地でも、本番を前にして身体をきたえなければならない。昭和54年に始まった暫定営農がそれである。

 干拓地農業をされる方々は、干拓事業にかかった費用の一部を済しなければならないが、この返済事業完工した翌年から始まる、つまり、本番が始まるのであって、それまでの期間暫定営農と言う。
 大地はりなく植物を育ててくれるが、人間の作物を収穫するには土地改良しなければならない。作物が変われば、改良方法も変わる。人間がそこにいるり、土地改良に終わりはなく、日本の農地には改良歴史められている。この長い歴史からみれば、河北潟の干拓地は生まれたばかりで、本当土地作りは、これから始まる……ともいえる。
 干拓地に立って見回すと、日本ばなれのしたながめ、広大が目に入る。そして今、限りない未来をめたこの大地に、近代農業へのかな足取りがく。






 国営干拓事業で作られた232ヘクタールの飼料畑には、牧草がつくられる。この牧草飼育される乳牛酪農家方々も、この干拓地むことになるが、乳牛うための施設機械必要となる。これらは、干拓とはの事業(干拓地内生産団地整備事業)でわれたが、写真のように、酪農家が一つのブロックにまとめられ、全体が七つのブロックに構成されている。

 上は牧草収穫、右は飼育されている乳牛である。家畜飼育には公害問題がついてまわる。その点、広々とした干拓地はまれた環境にあるが、もちろん、ここには、汚水処理施設もついている。

 

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