調べてみよう 水  水のよごれの原因は何?

きれいな水、きたない水のちがいは何でしょうか?

例えば、夏のプールの水。見た目はきれいですが、魚は住めません。

プールや水道の水には「塩素」という消毒剤を入れているからです。
人間にとってはたいしたことはなくても、小さな生き物にとってはこわいです。
工場からの排水や農薬など薬品がまざって流されると、魚が奇形になったり
(例えばひれが溶ける、皮膚がただれる、背骨が曲がる)、小さな生き物が死んで
しまったりします。これはとてもこわい水です。人間にもよくないでしょう。

一方、河北潟の水は色が緑色や黄色っぽく見えて、見た目はきれいとは言えません。

このように見える正体はプランクトンなのです。

顕微鏡でのぞいてみると小さな小さな生き物がいっぱいいます。小さな魚たちはこの
プランクトンをエサにして暮らしているのです。エサがあるので魚は生きていけます。

緑色に見えるのは植物プランクトンです。植物というくらいですから、水の中に栄養分が
多いと成長が早くなり、どんどん数が増えていきます。どんどん増えると水がにごります。
水の中の栄養分が増えすぎると、プランクトンが大量に発生してしまいます。
大量に発生すると水中の酸素がなくなり、魚は息ができなくなって死んでしまいます。
プランクトンが死んで分解されていくときにガスがでて、くさいこともあります。
大量に発生するといいことはありません。

その大量発生を引きおこす原因は、水の中の栄養分なのです。


栄養のある水とは・・・

植物の3大栄養素といわれるのは「チッ素」・「リン」・「カリウム」という栄養素です。
農家の人が使う化学肥料は、主にこの3つの成分からなっています。
田んぼや畑でまいた肥料が雨で流されていくと、河北潟にどんどんたまっていきます。

動物のウンチやおしっこも栄養分のかたまりです。そのまま流すとたいへんです。

家庭からの排水にも栄養分がたくさん入っています。合成洗剤の中にはリンが含まれている
ものがあります。(最近は外国製のものに多い。台所用洗剤だけでなくボディシャンプーなども)
下水処理場を通らずに家庭から流された水は、河北潟をよごしています。
河北潟の周りの下水道整備が進むにつれて、河北潟の水は少しずつきれいになってきています。

しかし下水道ができたからといって、何も考えずに家庭から汚い水を流すのはどうでしょう。

わたしたちにできることは何でしょうか。


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